これも素敵な言葉よね。蝉の大合唱を雨音に喩えるなんて・・・。
東京都心に住んでいるアタシも、大きな公園の近くに住んでいるからか、この時期は毎日蝉の声に包まれて暮らしているの。
世の中、いくら勉強しても知らないこと、分からないことだらけ。
アタシったら、この歳になるまで蝉はオスしか鳴かないということを知らなかったの。
メスを呼び寄せるために鳴くんですってね?
だけど、慌しいというか、健気よねぇ~。
7年ほどの長い間土の中で暮らして、やっと地上に出できた途端に、休む間も無く鳴いて、交尾して、あっという間に死んでいく。
「お~い!誰か来いよぉ。早くしないと俺、死んじゃうからぁ~。」
そんな風に聴こえてきちゃうと、何だか切ないわ。
因みにアタシは虫が大の苦手なんだけどね。それでも、蝉の亡き骸を見つけると、「この子はちゃんと交尾できたのかしら?」なんて胸が熱くなっちゃったりして・・・やだん、歳かしら?
よく聴けば、時期や時間帯によって鳴く蝉の種類が違うわよね?
ひょっとすると一斉に鳴いたら、メスが同じ種類のオスを見つけにくいことを知っていて、互いに譲り合っているのかもしれないわね。
もしそうだとしたら、ホントに“粋な男たち”だわよ!!
成虫になれただけでもヒーローなんだから・・・。
春にお話した「桜」もそうだけれど、この蝉の生き様にはアタシ達人間も学ばねばなりま
せん。
蝉しぐれ ~おしまい~