SMバーデビューを果たし、その道の方々と接する機会が増えてはきたものの、アタシが“ゲイだから”という理由だけで接触をもとめられるとウザイように、SM愛好者に対して興味本位で近づくのも失礼だろうと最初は遠慮がちだったの。
でも、マイノリティーどうしだからかしら、意気投合するには時間は掛からなかったわね。
お陰様で、一時期アタシのお店の深夜枠は、半ばSMバー状態になっておりましたの。
最初に紹介したお店には英語版のホームページも有ってね、世界中からM男が集まっていたのよ。これは、SM愛好者の貪欲さとIQの高さを物語っているわ。
ヨーロッパの大手の菓子メーカーの社長もお見えに・・・下手な英語で接客したんだけどね、ゲイもそうなんだけど、洋の東西を問わず、やっぱり“同じ眼”をしていたわ。
とある女王様曰く「同性愛は例えばアフリカの秘境にも存在するし、ヒト以外にも存在する。だけど、SMは文明が発達したところの縦社会が生んだものだ。」と。
たしかに、アタシのお店にも来てくれたM男達は、日頃何人もの部下を使ってバリバリ仕事をこなしている方が多かったわ。
「反動」なのねぇ~。非日常に快楽を求める究極なのかもしれないわ。
M男達と仲良くなった頃、アタシは素朴な疑問を投げかけてみたの。
ゲイのアタシもそうなるのに何らかの“きっかけ”が有ったわけなの。
小学6年生だったかな?同級生にスポーツ万能で身体の大きい男の子がいて、当時華奢で女の子によく間違われたアタシを女の子代わりにしたのか、放課後に鍵っ子だったアタシの家に来ては、仁王立ちになって“お口でするよう”求めたの。
うっすら発毛してたのも憶えてるし、何よりもアタシ、それが“嫌じゃなかった”のよ!
実際その子に憧れていたしね。
でね、とあるM男に「自分が“そう”だと思ったきっかけは何?」と聞いてみたの。
すると、とっても素敵な回答が待っていたのよ。
それは、その4でねっ!