アタシは母が大好きなの。
世のお父さん達には悪いけど、多くの場合母親が亡くなったときの方が悲しいんじゃないかしら?
大スター武田鉄矢さんと北野武さんのお母様が亡くなられた時、報道陣を前に武田さんは号泣しメロメロになっていたし、北野さんは「お母さんが死ぬなんて・・・」とまるで少年のように小さくうな垂れていたのが印象的だったわ。
アタシの母は三回も結婚した粋な女。
つまりアタシにとって今の父は三人目。
三回目はアタシもイイ歳になってたから、今の父とは養子縁組はせず、母とは戸籍上は他人になっちゃったんだけど、余計に仲良くなったわね。 親子というより人間同士になったって感じかな?
樺太(現在のサハリン)からの引揚民で、娘時代苦労してるから、強い女なの。
結婚での失敗があるからアタシに特に結婚を勧めたこともないし、家族にはカミングアウトしていないアタシにとって、これほど好都合なことはないのよ。
ここが風俗系のサイトで良かったわ~。まず見られる(バレる)ことはないわね。
女性誌がたくさんあるけど、今は若いお母さん向けの雑誌がとても多いわね。
入学式とか、公園で子供とお散歩する時のファッションの特集とか・・・。
つまり、女性は結婚しても、妻であり、母である前に“オンナ”でいたいのよ。
しかもそれは、旦那や子供には見せないもう一つのオンナの姿なんだと思うわ。
お父さんにも家族に見せないオトコの姿があるでしょうけど、夫や父である前に“オトコ”でいたいという感覚は無いんじゃないかしら?
三度目の結婚を果たした時、母はなんと65歳だったの。
多分ウェディングドレスは着ないだろうと思ってたら、アタシは見なかったけど写真館でしっかり着てたわよ。
「式は挙げないけど、どこか旅行に出掛けよう。」ということになり、母が択んだ場所はなんとロサンゼルス!!
はい。行ってまいりました。
そこで、初めてお相手(今の父)と会ったわけなんだけど、母がアタシにこう耳打ちしたのよ。
「二回目って言ってあるから、よろしくね。」って。
その時、初めて母の中に“オンナ”を見た気がしたの。
異性、というより精神的なオンナを見たという感じかしら?
次回は、その後二人がアタシに会いに上京した時のお話だよん。